Vol.5 Harukaとハルカの成長
第5回のゲストとして、「ぼちぼちハルハル」の脚本・監督を務める、映画監督の土持幸三さんが再登場。3カ月に終了した撮影の日々を振り返り、監督から見た「女優・Haruka」について率直に語っていただきます。
Haruka:監督、お久しぶりです!
土持:久しぶり。Harukaちゃんに会うのは「ぼちぼちハルハル」の撮影が終わって以来だから、3カ月ぶりとか?
Haruka:そうですね。今日は監督と一緒に撮影を振り返ろうということで来ていただいたわけですが、あらためて、お疲れさまでした!
土持:お疲れさま。かなりタイトなスケジュールの撮影だったけど、よくがんばってくれました。
Haruka:6日間くらいですべてのシーンを撮っちゃいましたからね。私は久しぶりのお芝居だったのに加えて、撮影時間がかぎられていたものだから、「失敗できない」というプレッシャーで最初はめちゃくちゃ緊張してしまって。
土持:たしかに緊張してたよね。新橋のバーで撮ったファーストショットは顔がこわばってた(笑)。
Haruka:言わないでください! 思い出したくない……!(笑)
土持:でも、それからは日を追うごとに緊張が解けていって。最終日は別人みたいになってお芝居してたと思う。
Haruka:本当ですか? 私は撮影中ずーーーーっと気が張ってたので、自分では変化に気づかなかったんですよ。監督から見てきちんと成長できてたのならよかったです。
土持:こちらとしては、Harukaちゃん自身もムービーの主人公の「ハルカ」とリンクするみたいに一緒に成長してくれればなあという狙いがあったので。というか、そもそも主人公の「ハルカ」について、Harukaちゃんははどういう女性だと解釈して演じてくれたの? もちろん俺の考えと違っていい、という前提で聞くんだけど。
Haruka:そうですねえ……。思うところはいろいろあったんですけど、ひとことで言えば「もがいている女性」。もうアラサーなのに、自分がどうやって生きていったらいいのかわからなくてもがいている。
土持:うん。
Haruka:そのハルカが、自分とは対象的なもうひとりの自分──明るくてかっこいい「ハルハル」に出会って、ハルハルみたいになろうとする。で、ハルハルの言動や服装をそっくり真似るんだけど、先輩の女性に「自分のことは自分で決めなよ」と言われて目が覚めるんです。私は私のままでいいんだって。私の読み、合ってますか?
土持:だいたい合ってる。ハルカは一見地味でパッとしないアラサー女子だけど、本当は芯の通った強い女性なんだよ。エクラヴィアの美容液のコンセプトが「女性の真の美しさを引き出す」だと聞いていたので、そういうことを暗に表現できればと。
Haruka:その意味で、ハルカが本来の自分を取り戻すきっかけになった先輩のせりふがすごく印象的で。「みんな大人になると自分に嘘はつけなくなっていくのよ。そのなかで努力するの」って、女性の生き方にも、スキンケアにも言えることだなと。感心しちゃいました。
土持:実際、あのシーンを撮ったくらいからHarukaちゃんの演技がグンとよくなったよね。せりふに感化されたわけじゃなくて、共演者と一緒に演技したことで受けた影響が大きかったんだと思うけど。
Haruka:そうですね。大きかったです。
土持:完成したムービーで自分の演技を見てどう思った?
Haruka:監督の編集のおかげで良い感じに仕上がっていて、やっぱりプロはすごいなあと思いました。でも、個人的には反省しかないです(笑)。「あのシーンはもっとこうしていたら……」って、そんなことばかり考えてしまいましたね。でも、もう終わったことだから。この経験を次に活かしたいなと。
土持:みんなそうやって成長していくんだよ。演じる側もそうだし、演出する側もそう。逆に言うと、満足しすぎるのも良くない。そんなものですよ。
- 予告編
- 第1話 「暗い女・ハルカ」
- 第2話 「それは無理!?」
- 第3話「明るい女・ハルハル」
- 第4話(最終話)「素敵な女性への一歩」